叶わない片思い。

結婚式前夜、私の片思いが始まった。

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/09 15:10:18

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お店を閉めて彼の停めている駐車場まで
歩く。改めて見ると、藤原さんの私服を
見るのは2回目だ。
シンプルだけどさりげなくオシャレだなぁ、
と思ったのはシャツの襟の色が違うこと。
コートもシンプルなのにタイトで
スラっとスタイルがいい彼に
よく似合っている。
後ろ姿を見ながらそんなことを考え
私の方に視線を向けた。

「明日も仕事?」

「あ…そうです。でも今日遅くなりそう
だったから遅番にしてもらいました。
藤原さんこそ、仕事ですか?」

「一応、通常営業かな。明日からは
今日決めた案を朝イチで会議で出して
色々手配しないと」

「…なんか、色々現実味が帯びてきて
緊張しますね」

藤原さんは私を見て笑う。
「まだこれからが本番だよ。
お客さんの反応見たらもっと楽しくなるよ」


そう言って、コインパーキングに着いた。
「狭いけど乗って」
私に助手席を開けてくれてた。
トヨタのヴィッツ。
男性がわりとコンパクトな車に乗っている
イメージがなくて驚いた。
「なんか、藤原さんもっと大きな車乗る
イメージでした。」

「ああ、俺あんまり
カッコつけで乗らないんだ。
これで営業周りもするし、小回りきく方が
楽だから」

笑いながら話す彼を見て、とても
彼らしいな、と思った。
気取らなくて飾らなくて
だから楽なのかもしれない。

エンジンを掛けて夜の街を走る。
もう道路も空いていて都内はわりと
静かだった。

「大野さんは、休みとかなにしてるの?」

「休みは…なにも。あまり取ってないかも
カクテルのレシピ考えたり、お店の宣伝とか
考えたりかなぁ」

「さすが。大野さんてマジメだよね」


「そんなことないです。趣味とかも
特にないし…。藤原さんは?」

「俺はそうだなぁ、飲食店とか巡ったり
フットサルとかたまにやるくらいかな。
同僚がサッカー好きで誘われたりするから」

そういえば、仙台から転勤してきた
ばかりっていっていたっけ…。
友達も恋人も、きっと寂しいだろうな

「地元の友達や彼女さんは転勤で
寂しがってるでしょう」

「友達はどうだかわかんないけど
彼女はいないよ(笑)いたら
転勤辞めたかもね」

冗談交じりに笑い、藤原さんは信号前で
停まった。


「大野さんは…結婚してるの?」

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