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カッコいいけど、恋には臆病な十和。ガサツで女の子らしくない一瑚。 双子の恋愛模様

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side Towa #22 変な女子高生

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/06 00:12:10

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長年の積もる話があったのか、
お母さんと真奈美さんは、結局夕方まで話し込んでた。


「あら、大変。もう、こんな時間」

窓の外からの光が殆どなくなったことに気がついて、
真奈美さんは立ち上がる。


「あ、すみません。引き止めて」

「ううん、こちらこそ。長居してごめん。
…相沢くんにも、会いたかったけど」

名残惜しそうに真奈美さんが呟く。


「また、遊びに来てください。
店長…じゃなかった、日下部さんにもよろしく」

「うん。ありこちゃんも元気でね。
十和くん、今日は本当にありがとう」

凜さんと真奈美さんを見送って、家に入ろうとしたら。
入れ違いに一瑚が帰ってきた。

…そういえば、朝からめかしこんで、出かけてたっけ。
普段の休日なんて、僕のジャージきて、
コンビニ行っちゃうの平気な女のくせに。


「あれ、何、お客様だったの?」

「そう。十和、お手柄だったんだぜ?」

「えー、なになに」

お母さんは得意げに一瑚に、
さっきまでの出来事を話しながら、家に入ろうとする。


「じゃ、じゃあ、あたしはもう帰るね。十和くん」

「あれ、カコちゃん、帰っちゃうの?
飯、食ってく? アタシが作るけど」

「いえ。平気です」

お母さんの誘いはカコはさらりと受け流して、
くるっと踵を返す。

カコのちっちゃな肩が、寂しそうに見えて、
僕は思わず背中の辺りの上着だけを引っ張った。


「送ろうか?」

「い、いいよ。十和くん。だってそこだよ?」

と、カコが指さす先には、もうカコの家が見える。
日曜の夕方なのに、どの部屋にも灯りのともっていない
真っ暗な建物が。


「やっぱりうちで食べてけよ。
デザート、もらったフルーツで一緒に作ろうぜ?」

「え、でも」

「カコ。早くー」

一瑚の声も家の中からする。

「…優しいよね、一瑚も十和くんも」


カコはためらいがちだったけど、僕の家の方に踏み出した。


カコは、いつもにこにこ笑ってて。
だから、悩みなんてないって、
僕はそう思いこんでた。



みんないろんな事情を抱えてる。カコも一瑚も、そして蘭さんも…。
僕だけが、何も知らなくて、そしてガキだった。

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