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恋〜いつか出逢ったあなた〜

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/05 17:56:51

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「突然お邪魔して申し訳ありません。」

あたしと環がそう言って頭を下げると。

「んばーっ!!きゃっ!!」

リズちゃんが…手を叩いて笑った。

「いえ…あの…」

桐生院知花さんは、玄関先で。

「あの…咲華は今出掛けてて…」

とても、戸惑ってる様子。


そう。

今日はリズちゃんと知花さんしかいない。

知ってて…やって来た。


「あ…それは失礼しました。あまりこちらにいる事がないので、つい私達の都合で決めてしまって…」

環が柔らかく笑いながらそう言うと。

「もうすぐ帰って来ると思うんですけど…あ、お上がり下さい。」

知花さんは、玄関を大きく開けてくれた。

「連絡もせずに、すみません。」

「お邪魔します。」

環と二人、そんな事を言いながら家の中に。

「麗の結婚式以来…でしょうか?」

知花さんの心地いい声を聞きながら、廊下を歩く。

「そうですね…あの、お仏壇にお参りさせてもらってもいいですか?」

恐らく仏間があると思われる方角で足を止めて、知花さんの背中に問いかける。

すると、知花さんは驚いたように目を丸くして。

「あ…はい。ありがとうございます…」

向きを変えて、歩き始めた。


この家の主、桐生院貴司さんが亡くなられた時…

あたしと環はイタリアにいた。

いくら陸の義理の父とは言え…

二階堂は、陸の結婚以降…外部との接触を極力控えたため、あたし達は桐生院家と一切付き合わなかった。

だから葬儀にも…あたし達は参列しなかった。

当時は志麻が咲華さんと交際していたから…志麻に任せたと言ってもいい。


それに…

ここには、二階堂が関わりたくない人物がいた。

…知花さんのお母様である…さくらさん。

元、二階堂の人間で…

彼女以上に優秀な人間は、今も…存在していないという噂。

あたしがさくらさんと二階堂の繋がりを知ったのは、二年前。

浩也さんに打ち明けられた。


「……」

お仏壇の前で、環と手を合わせた。

後ろでは、リズちゃんの可愛い声。

「ここは少し冷えるので…良かったら、あちらに。」

知花さんにそう言われて、あたし達は彼女について仏間を出る。


…彼女と面識がないわけじゃない。

陸がバンドを組んだって聞いた時に、メンバーの事は全部調べた…って言ったら聞こえが悪いけど。

あたしは二階堂を継いで、陸は二階堂を出る。

ずっと二人でいたあたしには、正直辛い決断だった。

だから…

陸が関わることは…知っておきたかった。

…特に女性メンバーに関しては。


桐生院知花さんは、うちにも来た事がある。

まだ彼女が高校生の時。

あたしのお腹には、空がいた。


まだ、二階堂を継ぐという事を…



重く受け止めていなかった頃。

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