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カッコいいけど、恋には臆病な十和。ガサツで女の子らしくない一瑚。 双子の恋愛模様

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side Towa #17 変な女子高生

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/10/03 22:40:51

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「なんで、自ら買い出しなんて志願したの?」
「志願て…大げさだね、十和くん。
単に家が隣だから、都合がいいかな、って思っただけだよ」

大した意味はないんだと、言ってから。

「でも、ふたりで歩いてたら、デートに見えるかも」

なんて言って、ちょっと楽しそう。


「あのあと、いっことも大ゲンカしたんだって?
十和くん」
「…うん」

ホームで、列に並んで立った。
次の電車が来るまでは。あと8分。


この間の一瑚とのケンカのことを、カコはさくっとついてくる。

日曜の昼間のせいか、ホームは割とたくさん人がいた。
ベビーカー押した家族連れとか、お揃いのユニフォーム着た
部活の団体。
あと、僕たちみたいな男女のふたり連れとか。

その中に、ひとりでホームを見つめてる女の子がいた。


「…うん」
「十和くん、シスコンだよね」
「えー」

カコと話をしながら、僕はちらちらその彼女に視線を送ってしまう。

綺麗だから、とか可愛いから、とかじゃない。


…彼女は、白線ぎりぎりに立っていたのだ。
線路をじぃっと見下ろす視線が、
さっきからぴくりとも動かない。

見た目はフツー。

パーマなのか。くるくるした髪も、白いワンピースも。
背中に背負ってるリュックも、ブーツも。

見た目、ホントフツーの女の子。

けど、纏ってる雰囲気が、ちょっと普通じゃない。


僕が先頭の女の子を期にしてる間も、
カコはずっとしゃべり続けてる。


「だって、普通兄弟の恋バナなんて、スルーでしょ。
うちのおねえちゃんも、まともに聞いてくれないよ?」
「カコ、好きな人いるの?」

ずっと一緒にいるけど、そんな話初めて聞いた。


「いるよ…?」

カコはちょっと恥ずかしそうに、頬を赤くしながら、答える。


「誰だよ…」

冗談めかして、暴露させようと口を開いた瞬間、
僕たちの間を轟音が吹き抜ける。


特急電車の通過する風と音。

その勢いに、吸い込まれるように、さっきの彼女は
ホームの線路側に、上体がふらりと揺れる。

同時にけたたましい警告音が鳴り響いた。

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