【SSS】シオの道草ブログ

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漆黒の王女.88

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2016/10/04 00:19:00

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~side Sheena~



「、、、うっ、、、

う、、、ん、、、ん、、、」


目を開けたけど、まぶたは重く、視界はぼけていた。

私、何を、どうしてた、、、?

身体も鉛のような感覚、それでも少しだけ身をよじってみると、ジャラジャラと金属の音がした。

目だけをウロウロさせて、今の自分の状態をゆっくり確認する。

私は、足首と後ろ手に錠をされ、うすっぺらい赤いカーペットの上でうつ伏せに転がされていた。

そうだ私、あの男に。

急に、意識を失う前の出来事を思い出して目を見開いた。

変な薬を嗅がされて、まだ効力があるのか身に全く力が入らない。


『くっくっ、、、無様な姿よ』


その声にはっとして、起き上がれないから引きずるようにして顔だけそちらに向けた。

声の主は大きな窓のそばに立っていて、逆光で黒ずんでいた。顔がよく見えない。

私をさらった男ではないみたいだ、、、体格がまるで違う。

コツコツと靴を鳴らしながら、彼が私に近づいてきた。

足元だけが私の瞳に大きく写り、次の瞬間、何か固い物で顎を掬い上げられた。


『ふ、、、っ、この忌々しい黒にまた目にかかろうとは。

あの時に消えてなくなればいいものを。悪運の強いやつ。吐き気がする』


冷たい声、冷たい言葉にゾッとした。

この人は一体誰?

私の顎を上げているのが杖の持ち手だと分かって、私はそれの先を辿って声の主の顔を視界に捕らえた。


「、、、っ!!」


息が止まるかと思った。

彼の顔を見た途端、どんなに思い起こしても復活しなかった私の記憶が、堰を切ったように蘇ったから。

同時に激しい頭痛が襲って、手を拘束されているから頭を押さえることが出来ず、カーペットの上をのたうち回った。

そんな私をせせら笑いながら見下ろしている彼に、私は息絶え絶えに呻いた。





「、、、なぜ、、、?



、、、、、、パパ、、、、、、」

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