【SSS】シオの道草ブログ

☆シオ短編集☆【悠の詩】只今更新停止中。夏の終わり頃再開予定。

  • 記事数 1402
  • 読者 118
  • 昨日のアクセス数 528

漆黒の王女.88

しおりをはさむ

2016/10/04 00:19:00

  • 8
  • 0

~side Sheena~



「、、、うっ、、、

う、、、ん、、、ん、、、」


目を開けたけど、まぶたは重く、視界はぼけていた。

私、何を、どうしてた、、、?

身体も鉛のような感覚、それでも少しだけ身をよじってみると、ジャラジャラと金属の音がした。

目だけをウロウロさせて、今の自分の状態をゆっくり確認する。

私は、足首と後ろ手に錠をされ、うすっぺらい赤いカーペットの上でうつ伏せに転がされていた。

そうだ私、あの男に。

急に、意識を失う前の出来事を思い出して目を見開いた。

変な薬を嗅がされて、まだ効力があるのか身に全く力が入らない。


『くっくっ、、、無様な姿よ』


その声にはっとして、起き上がれないから引きずるようにして顔だけそちらに向けた。

声の主は大きな窓のそばに立っていて、逆光で黒ずんでいた。顔がよく見えない。

私をさらった男ではないみたいだ、、、体格がまるで違う。

コツコツと靴を鳴らしながら、彼が私に近づいてきた。

足元だけが私の瞳に大きく写り、次の瞬間、何か固い物で顎を掬い上げられた。


『ふ、、、っ、この忌々しい黒にまた目にかかろうとは。

あの時に消えてなくなればいいものを。悪運の強いやつ。吐き気がする』


冷たい声、冷たい言葉にゾッとした。

この人は一体誰?

私の顎を上げているのが杖の持ち手だと分かって、私はそれの先を辿って声の主の顔を視界に捕らえた。


「、、、っ!!」


息が止まるかと思った。

彼の顔を見た途端、どんなに思い起こしても復活しなかった私の記憶が、堰を切ったように蘇ったから。

同時に激しい頭痛が襲って、手を拘束されているから頭を押さえることが出来ず、カーペットの上をのたうち回った。

そんな私をせせら笑いながら見下ろしている彼に、私は息絶え絶えに呻いた。





「、、、なぜ、、、?



、、、、、、パパ、、、、、、」

同じテーマの記事

コメント0

しおりをはさむ

関連するブログ記事

  1. 「あの時の声が...その...」.............

  2. 結婚式まで後2週間を切ったある夜の事。...

  1. 「...ぃやっ...あぁ...」肌に触れる小さな痛み...

  2. 大胆な言葉を口にしてじわじわと背中から耳の先まで熱くなる...

このページのトップへ

GIRL’S TALKにログインする

Ameba新規登録(無料)はこちら

8/19 編集部Pick up!!

  1. 未婚なら複数交際するのはありか
  2. 誤爆LINEした彼を信用できない
  3. 子あやし疲れ少し休憩していたら

人気ブログ記事ランキング

  1. 1

  2. 2

  3. 3