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カッコいいけど、恋には臆病な十和。ガサツで女の子らしくない一瑚。 双子の恋愛模様

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side Towa #15 一瑚の秘密

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/09/30 22:22:07

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「明日、一瑚とお母さんに謝っておく」

僕が言うと、お父さんは満足そうに『うんうん』って頷いた。


「お父さん、僕くらいの頃。彼女っていた?」

僕の質問に、お父さんはぶっと吹き出す。

あれ、僕変なこと聞いたかな。


「いないよ。お父さんは、お母さんや一瑚みたいに発展的じゃなかったから」
食器、食べたら片しておいて」

僕にそう言い残して、お父さんは出て行った。




次の日、洗面所で先に髪をセットしてた一瑚に遭遇した。


鏡越しに僕を見ても、一瑚は何も言わない。

ドライヤーの風の音に紛れてしまうような声で、僕は言った。

「…昨日は、ごめん」

でも、確実に聞こえたんだろう。一瑚は振り返ってこっちを見る。


「…十和が思ってるより、いい人だよ?」

一瑚はそれだけ言うと、また鏡の方に向き直った。


知らないよ、そんなの。俺は変人て噂しか聞かないもん。



一瑚は言いたいことだけ言うと、また前を向いて、
髪をセットし始める。

この間まで寝癖だって平気な顔で、学校行ってたのに。


「俺さ、会長にスカウトされたんだけど」

「は?」

「生徒会の役員選挙出ないかって」

俺が言うと、一瑚はくすくす笑い出した。


「それね、あたしが言ったの」

「はあ? 元凶お前?」

「って言うか、あたしが推薦したんじゃないけど…
十和のこととか、先輩にしゃべってたら、
会計とかぴったりじゃん、って」

「僕をネタにいちゃいちゃしないでよ!」

あー、なんかもう無性に腹立ってきた。


「いちゃいちゃってそういうんじゃないけど。
あたしも出るから、十和も出ようよ」

「一瑚、お前、絶対利用されてる」

「え、誰に? 何を?」

「とにかく俺は出ないし、一瑚と会長の付き合いも認めないから!」

「認めない、って…十和、あたしの保護者じゃないじゃん」

「代理みたいなもんじゃん」

「そっかなあ」


言い合いを続けてたら、

「お兄ちゃんたち、邪魔。ももも、髪セットしたい」

百葉が割って入ってきた。


しょうがなく僕は、洗面所を離れる。


「十和、早くごはん食べちゃって」

お母さんは昨日のことなんてなかったみたいな顔して、
僕にそう促す。



ばたばたどたどたと賑やかで慌ただしくて。
僕の家の朝のいつもの光景。


けど、僕には僕でこの先とんでもない出会いが待ってるなんて、
僕は何にも知らなかった…。

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コメント2

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  1. スズカさん(91歳)ID:5305353・10/01

    アマンドさん

    中学生…難しいお年頃ですよねー。
    カコちゃんも絡むけど、それだけじゃつまらないんで…新たな燃料投下です( ´艸`)

  2. アマンドさん(31歳)ID:5302000・10/01

    穂積パパがいるの忘れてました♡
    このファミリーはみんな個性強いけど、穂積んがいい感じにクッションみたいになってて読んでて安心する( ´ ▽ ` )
    十和くんはてっきりカコちゃんと…♡かと思ってたけど、新たな登場人物?!
    ほづありシリーズは全くストーリー展開読めないアマンドです(笑)
    いい意味で期待を裏切られるので読んでて楽しいです^ ^
    またこの中学生って設定が絶妙ですよね。

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