小説)虎50
テーマ:小説 > 恋愛
2016/09/27 19:19:23
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助手席で小さく丸まり、顔を伏せている。俺は運転席に乗った。
何を話したらいいのか……
蘭子の手が伸びた。俺の腕に触れた。その手をそっと握った。
「ごめん……」
伏せられた蘭子の髪を撫でる。ゆっくり蘭子の顔が上がる。その顔は涙で濡れていた。
「もう…しない?」
「ああ……」
「……約束…」
蘭子の小指が差し出された。その指に小指を絡める。
「……約束だ……もうしないから…帰ろ?」
運転席から降り、助手席へ。扉を開けて、蘭子の手をとった。その手をキュッと握ってくれる。そのまま部屋へ戻った。
「ごめんな…」
「……もういいよ……でも次やったら戻らないからそのつもりで!」
「……はい…」
「わかればよろしい!」
いつものカッコいい蘭子。
この夜、蘭子はキングサイズのベットを独り占めした。俺はソファで眠った。
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コメント2件
∞キョウコ∞さん(47歳)ID:5269541・2016/09/27
ね~~。じつは心配でハラハラしてました。
マホさん(27歳)ID:5269468・2016/09/27
はあ~良かったです( ・ ・̥ )