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カッコいいけど、恋には臆病な十和。ガサツで女の子らしくない一瑚。 双子の恋愛模様

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十和 #7 一瑚の秘密

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/09/27 09:34:28

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生徒会長が何で僕を見てくるの?
僕も負けずに、視線を彼に送り返す。


「…似てないんだね」

彼は僕の顔を10秒凝視してから、ポツリと言った。



…失礼通り越して無礼だと思うんですけど。


は? 似てないって?

普通なら、ここで誰に? 何が? って疑問が沸くんだろうけど、
伊達に14年も双子人生歩んでない。

この場合の比較対象は、一瑚だって、長年の経験でピンと来る。


「一瑚とは、二卵性ですから」

実際双子ってだけで、物珍しがられて、教室わざわざ移動してきてまで、見にきて。
「な~んだ、双子って言っても似てねえのな」
そんな風な無責任で無神経な感想言われるのにも、
もう僕たちは慣れ切ってる。


この人もそれとおんなじか。

イライラして、僕はすぐに踵を返そうとする。


けど。

後ろから思い切り腕を引かれた。


「ああ、ごめんごめん、待ってよ。相沢十和くん――だっけ」
「???」


何で、生徒会長が、僕の名前知ってるの?
僕は生徒会長のフルネーム知らないのに。奥村…だっけ?


「ねえ、君、これ立候補しない?」


そう言って、会長が壁を拳で軽く叩く。
握った手は、さっき彼が一生懸命貼ってたポスターの上にあった。


「…せ、選挙の公示???」


意味が、わかんない。

ってか、突然人のカオじろじろ見た挙句、「似てない」とか、
生徒会の選挙出ろとか。いったい、この人何なの?


訳のわからなさが、怒りに拍車を掛ける。



「僕、もう帰るんで!」

タメ語で断言すると、僕は振り返りもしないで、すたすたと昇降口に向かった。
歩く、というより、突進に近い勢いで。


真っ直ぐに猛烈なスピードでわき目も振らずに。

生徒がまだうようよいる学校で、それはかなり危険な行為で。

案の定、廊下の端っこから出てきた生徒に、ぶつかった。


「…った」
「ご、ごめんなさい」

僕の肩と、相手の鼻先。
お互いに軽く押さえてから、正面の相手を見た。

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