アリスさんのブログ

恋愛小説ふう回顧録、ときどき普通

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カフェにて

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テーマ:小説 > 短編

2016/09/27 21:33:28

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店内はジャズミュージックが流れていた。
リリがアイスティー、堺が珈琲を頼んだ。
「早速話を聞かせて下さい」
「私、知り合いが立ち上げる保育所で働くことになりました。本当は早くに伺うところでしたが、遅れてしまい
申し訳ございません。そういう理由でお屋敷での
仕事を辞めます。手続きで何か必要なことはありますか?
来週から仕事を始めることになってます。あの、我が儘
言ってすみません!書類が必要ならなるべく早めに送って下さい。よろしくお願いします。旦那様によろしくお伝え下さい」
「そうですか。だいたいの事情は分かりました。
こちらで書類を用意します。ただ、1つだけ言います。
社会人としてのマナーが出来てないです。今後は
気をつけて下さい。最後に「シルシ」を残しましょう。」
そのとき、珈琲とアイスティーがきた。
堺が優雅に珈琲を飲んだ。
堺は店内に客があまりいないことを確認した。
「リリさん、こちらに来なさい」
リリは理由が分からずきょとんとしている。
仕方なく堺のほうを向く。「素直ですね」
堺が目を細め笑みを浮かべた。リリの頭をおさえて
唇を重ねた。「んん!」唇から体温が伝わる感じがする。
その後、堺の舌がリリの口に入り、歯列をなぞる。
珈琲の味がした。
それから、頬、首筋、うなじへと口づけされる。
その場所が火照る。甘く痺れていく。
リリはされるがまま惚けていた。
(なんか体の力が抜ける。心地いいな)
「リリさん、今の状態分かってます?とっても
誘ってますよ。どの男も勘違いするくらい。
本当はこれより良いことをしたいところですが、
俺は予定があるので。後ほど連絡します。」
堺はコートを羽織って出ていこうとした。
しかし、リリは反射的に裾を掴んでた。
「あの、しっかり仕事をしている堺さんの姿勢が
好きでした。私、見本にさせて頂きます。さよなら」
リリは言うだけ言ってレジへ行った。
レジに向かうリリの肩を掴み、思いきり抱きしめた。
そして、耳元で囁いた。「リリ、可愛いよ。」
リリの頬が赤く染まった。思わず俯いた。
(あぁ、今顔見られたくない。堺さんのばか)
その後、会計を済ませたリリは振り向くことなく
店を出ていった。

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