ウイスキーの香り

【名前と年齢フェイク】 私:憂汰(ういた)と彼:琉翔(るか)の日常*愛するのは貴方

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初めて、繋がった日②

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2016/09/26 09:45:03

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琉翔の動きが止まった。
正直、私は少し怖かった。痛いのは嫌だし、血が出たらどうしよう、そういう思いだった。もしかしたら、それが琉翔に、伝わってしまっていたのかもしれない。
要所要所で、琉翔は私の頭を撫でたり、優しく頬を撫でたり、キスをしたりした。どうにかして、落ち着かせようとしてくれている。
それが嬉しかったし、琉翔なら大丈夫だと、確信した。
『大丈夫?』
「琉翔なら大丈夫。」
『うん。下、脱がすよ…?』
うなづいて、琉翔に任せた。
その大きくて優しい手が、私に触れた。初めての感覚に、どうしても戸惑ってしまう…そしてやはり、少し体が強ばる。
『痛かったり、嫌だったら言うんだよ?』
「大丈夫…だよ。」
琉翔に抱き着いて、琉翔の手から伝わる感覚に身を委ねた。
怖くなんてない、痛くもない、痛かったとしても琉翔にならきちんと言える。琉翔との行為が気持ち悪いなんて思うはずない。
「あっ…。」
『痛い…?』
「違う…。」
気持ち良い。
ある程度の前戯を終らせて、琉翔は自分も脱いだ。初めて見る琉翔のそれを見て、少し緊張したのを覚えている。
0.02mmの壁が、煩わしかったのは内緒。
だけどそれも、琉翔が私に対して、本気の想いがあるからこその配慮なんだと、心から思う。
「う……痛っ。」
中に入ってくる感覚が、妙な感情を誘ってきた。少し痛くて声が出たが、琉翔も力を緩めてくれた。
「んっ…あ、あっ。」
ゆっくりと私の中に入ってくる、感覚。目を瞑って、荒い息を立てる琉翔が愛おしい。
2人とも、そういうことに対してトラウマを抱えていて、心が繊細で。でもだからこそ、お互いを思い会える。大切だから。
しかし、空回りだってする。それは人間なんだもの、当たり前。
「あっ…あんっ、んぅ…!」
苦しいけれど、心地良い。
不意に、琉翔の手が顔に触れた。優しい親指が、いつの間にか涙を堪えていた私の目を、拭った。
「琉翔……。」
『……うん。好きだよ、愛してる。』



その日、家に帰ってから、琉翔と長電話をした。
半年近く経って、初めて、お互いの過去をさらけ出した。それだけ、信頼している証なんだ。涙が出るくらい、嬉しかった。
「私は、中学からうつ病なの。病院行ってることは話したよね、いじめられて…自殺未遂までしたんだ。それで今、あの職場にいる。」
『うん…生きていてくれて、ありがとう。』
「へへへ…生きててよかった。琉翔に会えた。」
『僕もあの時、死なないでよかった。憂汰に会えたんだから。昼間言ったみたいに、そういうことになった時、周りから強烈に誤解されちゃって…僕が100%悪者になっちゃった。だからタバコも始めたし、死のうって思った。』
「うん。こちらこそ、生きていてくれて、ありがとう。」
記念日にもらった、プレゼントのぬいぐるみを抱き締めながら、琉翔の声に、暖かい心になった。
『で、ちょっと約束をしたい。』
「ん?」
『僕はタバコを辞める、憂汰に苦しい思いさせたくない。だから、僕も苦しい思いをしたくない。』
「…うん。」
『自分のこと、傷付けないで。僕は全部受け止める、つらいことがあったり、苦しいなって感じたら、何でも話してよ。……傷が増える度、僕は力になれなかったんだって…毎回、苦しいんだから。』
「……わかった。琉翔のために、頑張る。」
『うん。一緒に頑張ろう。』
あぁ、私はこの人のことを、心から愛している。
今までこんなに、こんなにも優しい言葉をかけてくれる人はいなかった。この人と出会えて良かった。
私は、なんて幸せなんだろう…。
その日、そんな気持ちに包まれながら、暖かい気持ちで、ぐっすりと眠れた。

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