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カッコいいけど、恋には臆病な十和。ガサツで女の子らしくない一瑚。 双子の恋愛模様

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十和 #3 双子の僕ら

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/09/24 19:59:31

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「まー、とにかく帰ろうぜ?」

と一瑚は、リュックを右肩に担いで、教室の出口に向かう。


「一瑚、こんな時間まで何してたの?」

僕が尋ねると、一瑚は質問をそのまま僕に返してきた。


「十和は?」

「僕は…先生の手伝い」

「十和、先生の信頼厚いもんね」

「単に雑用押し付けやすいだけでしょ?
で、一瑚は?」


重ねて聞くと、一瑚の目が泳ぐ。


「あたし――は、ちょっとそこらをぶらぶら」

「はあ?」

何そのあからさまな嘘。
もうちょっとうまい言い訳思いつかないの?


「いやまあ…いいじゃん。あたしのことは」


更に突っ込もうとしたのに、
一瑚は話をうやむやにしたまま、切ろうとする。


最近、こういうのが凄く多い。



僕に隠し事をしてるのを、
隠そうとはしてないのに(というか、隠しきれてないのに)、
その秘密が何なのか、絶対に明かそうとしない。


(…なんでだよ…)


僕に言えないようなこと?


一緒に生まれて、一緒に大きくなったのに。



誰よりも近い存在だと思ってたのに。

最近、一瑚がちょっと遠い…。



中学校から、自宅までは歩いて30分。
自転車通学は禁止されてる。



川に沿った土手の道は、ぼんやりとうす暗くなっていて、
街灯が僕と一瑚を頼りなく照らす。


灯りに群がる虫の羽音が聴こえるくらい、
僕も一瑚も黙ったまんまだった。


(何か言えばいいのに)


けど、僕が思ってることを、きっと一瑚も思ってる。

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