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恋〜いつか出逢ったあなた〜

登場人物全員が主役。スピンオフだらけの妄想恋愛小説。(大半がなんちゃってバンド系)

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/09/24 22:33:08

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車で送ると言ったが一人で帰ると言い張った知花。

俺は華音に電話をして、知花を迎えに来させた。


何の解決もしてない。

何一つ…だ。


知花を帰した後、里中を呼び出した。

まだ事務所にいたらしい里中は、不思議そうにマンションに来て…


「べっ………」

「……」

「……きょ!?」

「…間がなげーよ。」


開けたビールを手にしたまま、口を開けっ放しにした。

「い……いいいいつから…?」

「もう一ヶ月になるな。」

「……信じられない…」

「俺もな。」

「……」

咲華の作ってくれた焼きそばを食いながら、ビールを飲む。

里中は自分用に弁当を買って来た。

買って来たが…さっきから全然箸は進んでいない。


「いや、おかしいって。」

「何が。」

「だって、知花ちゃん、すげーおまえの事好きだぜ?」

そう言って、里中はグイグイとビールを飲んだ。

…弁当はいいのか?


「…そうでもないんじゃねーかな。」

「おいおい…て言うか…なんで俺に話すんだよ。」

「なんでって。今の所、知花に一番近いんじゃねーかなと思って。」

「……」

そこで黙るかな。

バカが。

見え見えだろーが。


「俺は、あいつの好きな分解や改造の事は分かんねーからな…」

咲華の作った焼きそばは、食い慣れた味だった。

俺の知らない間に、みんなちゃんと知花の味を習ってんだな…


「…でも反対に…俺に解るのはそこだけだぜ?」

「…おまえさ。」

俺は空いた皿を前に手を合わせて『ごちそうさま』のポーズをして、それをシンクに持って行く。

『溜めると面倒になるから、少しならすぐ洗った方がいいわよ』と、咲華からしつこく言われた。

「SHE'S-HE'Sがメディアに出る話、知花から聞いてたか?」

カウンター越しに、顔を見ずに問いかけたが…

「ぶふっ…」

里中がビールを噴き出したのを聞いて…

「……」

無言で布巾を投げた。

「あ…すすすまん…な、何だって?もう一回言ってくれ。」

…知らねーのか。

俺は皿をカゴに伏せると、手を拭きながら里中の前に戻って。

「SHE'S-HE'Sがメディアに出るそうだ。」

前髪をかきあげて言った。

「……」

里中はポカンとした後、眉間にしわを寄せて顎に手を添えたり、首を傾げて唸ったりして。

「…だからか…」

最終的に、小さくつぶやいた。

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