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切ない恋の物語 

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高校時代113

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/09/23 19:28:59

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「実はね…、シフォンケーキ
作り過ぎちゃって、、、

友達にあちこちお裾分けにまわってたの。」


紙袋の中身を見せてくれる先輩。


「シフォンケーキですか!

美味しそうですね~!」


「雄大にも…って、持ってきたんだけど

よく考えたら、あの人
甘い物苦手だったかな~って

ここまで来たのに、躊躇しちゃって。」


ちょっぴり照れくさそうな先輩の顔が
かわいらしくて…


思わず笑みがこぼれる。



「きっと喜びますよ!

それに、もし食べなくても

諒太はシフォンケーキ大好きですから!」


「本当?迷惑じゃないかな?」


ぱあっと明るい顔になり
とても嬉しそうな顔。


きっと…


雄大の事が好きなんだな…


だからわざわざ…持ってきたんだな。


彼女の表情を見て


そう直感した。


下世話だと思いつつも
彼女に直球で聞いてみる。


すると、意外にも彼女は
素直に、自分の気持ちを認めた。


話を聞けば、小学校からの片思いで。


高校も頑張って
彼を追いかけ猛勉強したらしい。


けれども


全然脈無しなのがわかっているから
自分の気持ちは封印したままだと言う。


そして、この先も


自分の気持ちを
伝えるつもりはない…と。


「あの人ね


周りに予防線張ってるから。」


「予防線?」


「俺に告白するなよ?オーラがあるの。


だから、近くにいる人は
絶対に告白出来ない。


出来るのは…何も知らない先輩、後輩達だけ。」



こんなに美人でモテそうなのに…


それでも片思いで…


自信もないなんて…



“今の関係を壊したくないから“


彼女の言葉が


何だか…自分と重なり


チクリと胸が痛んだ。



「今から私、これ持って行くんですけど

一緒に行きません?」



先輩が一緒なら
私も気まずくはないし…


せっかくだから…と、思い
誘ってみる。


ところが


「えっ?!」


突然振られたせいか
明らかに動揺した顔。


クールで隙の無い顔立ちなのに
明らかにテンパっているから
何とも…そのギャップに驚かされる。


明らかに…恋する乙女の顔だ。


「いやいやいや!無理無理!(>_<)」


「でも…せっかくだから!」


「いいのいいの!


邪魔しちゃ悪いし、、、


てか、ついでにこれも
渡しておいてくれるかな?」


紙袋に入ったケーキを手渡される。



「直接渡さなくていいんですか?」



「いーのいーの!


もしよければ、まゆちゃんも食べて!


じゃあ!」


「えっ?ちょっと!!」


彼女は、引き止める隙もなく
走り去ってしまった。


あっという間の出来事に
ぼう然の私…


仕方がなしに
シフォンケーキも持って
山田家の玄関に向かった。



いつもなら、両手が塞がっていると
ドアを足で蹴って
大声で呼んだりするのだけど…


何となく…それも出来なくて


荷物を一度下ろして
一呼吸し、玄関チャイムを押した。


ピンポーン


少しドキドキしながら
誰かが出てくるのを待つ。


ところが、何度チャイムを鳴らしても
全く反応がない。


留守…?


でも、電気はついている。


しばらく待っていると
雄大が出てきた。


「ゴメン…風呂入ってた。」


「あ…うん。」


びしょびしょの髪に
慌てて着替えたような
そんな身なりが


何だか、いつもの雄大らしくなくて
ちょっぴり驚いていると


彼は少し笑いながら


「少し上がってかない?」



そう言って、ドアを大きく開いた。







*

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