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カッコいいけど、恋には臆病な十和。ガサツで女の子らしくない一瑚。 双子の恋愛模様

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十和 ♯1 双子の僕ら

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テーマ:小説 > 恋愛

2016/09/23 19:09:09

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双子って言うと――


親が間違える程、顔が似ていたり、
言うこととかやることがシンクロしてたり…
ちょっと、他人には理解しがたいくらい
神秘的なイメージ抱く人もいるだろうけれど。

僕と一瑚に限って言えば、
男女の双子のせいもあってか、
顔は似ていないし、性格も真逆。

双子だと言うと、びっくりされることの方が多かった。



けど、それでも一瑚の考えてることは、
言葉にしなくても、何となくわかっていたはずなのに、
最近の一瑚のことはよくわからない――









薄オレンジの西日が、人影を大きく照らし出す。

放課後になってからは、既に1時間。

部活をやってるやつは、まだグランドや体育館だし、
帰宅部の奴らはとっくに帰ってる。

そんな中途半端な時間帯。

誰もいないと思い込んでた教室に足を踏み入れた僕は、
その人影に少なからずぎょっとなった。


「し、し、清水さん…っ?」
「あ、十和(とわ)くん」

しかし、彼女は平然とした顔で、僕の席から立ちあがった。



何で、僕の席に?
しかも彼女は、同じクラスじゃない。

十和くん、と気安く名前呼びをされるような
間柄でもないんだけど、
これには僕の家の事情があるから、
それはまた後で。



「ど、どしたの? こんな時間まで」

僕が聞くと、彼女は微笑みながら、僕に近づいてくる。


「あのね、十和くん、待ってたの」


…と言われた瞬間、僕はもう。
回れ右をして帰りたくなった。


うん、だってもう。

この次に彼女が言う台詞は、確実にアレだもん。


『好きです』とか『付き合ってください』とか。


…どうしよっかな。
清水さんがキライなわけじゃないけど、
彼女が欲しいとは、微塵も思ってない。


何かうまい逃げ口上を、頭の中に巡らせた瞬間だった。


「とーわー!!!」


勢いの良い足音と呼び声と共に、
この静謐な教室の雰囲気を叩き壊してくれたのは、
俺の妹の一瑚だった。


…一瑚ありがと。グッジョブ。

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