ウイスキーの香り

【名前と年齢フェイク】 私:憂汰(ういた)と彼:琉翔(るか)の日常*愛するのは貴方

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初めて、繋がった日①

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2016/09/24 17:27:07

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『うい~。』
「……。」
『おーい、うい~?』
「……。」

今日の私は、機嫌が悪い。どちらかと言えば怒っているし、どちらかと言えば機嫌が悪い。
そう、琉翔に対して怒っている。
そりゃ、言ってしまえば私は子供だ。琉翔は大人だ。私は高校生だ、琉翔は院生だ。私は10代だ、琉翔は20代だ。
つまり、
その、
何が言いたいかと言うと、
まぁ、
そういうことが、
したい訳で。
『憂汰、どうしたの。』
「どうもしない。」
『言わないとわからないでしょ~?』
「ふーん。」
寂しそうにくっついてくる琉翔が、可愛かった。
だけど、それが本気でそういう態度なのか、私が子供だからと遠慮してくれているのか、わからない。
だから、強硬手段に出た。
琉翔を押し倒した。彼の上に馬乗りになり、顔を覗き込んだ。
「ねぇ。」
『うん。』
「わかるでしょ?」
『わかってる。』
「なら、何で。」
『……。』
「私が…子供、だから?」
『そうじゃない…。』
今にも泣きそうな私を、琉翔は優しく抱きしめると、ふんわりとしたキスをした。
『ちゃんと話したいから、聞いてもらえる?』
「……うん。」
起き上がり、琉翔は鞄からタバコを取り出して咥えた。タバコ、吸うんだ…そんな印象は全くなかった。臭いだってしない、したかもしれないけれど、職場のタバコの臭いで消されていたのかもしれない。
私は、タバコが嫌いだ。
臭いや煙を吸うだけで、咳き込んで、苦しくなる。
けど、琉翔のタバコなら我慢しようと思った。琉翔の全てが好きだから。全部受け入れる。
『ん?どした?』
小さく煙を吐き出して、琉翔が言った。
「別に…なん、でもない……ゴホッ!ゲホッ!」
我慢する。
『タバコ…そんなにダメ?』
「へ、いき……だもん…うぇっ……。」
『……ごめん、やめる。』
タバコの火を消して、再び向かい合って話をした。
琉翔の過去のこと、初めて聞く話。
『前にお付き合いしてた人にね、盗撮されたんだ…。それを仲良かった人に見せたらしくて、それで僕は、周りから浮いてる。友達もいない。元々……そういう、その…そういうことに関しても抵抗があって…何ていうか、嫌じゃないんだけど…うん。』
重い。重い話。
『しなくて生きていけるなら、それでいいかなってくらい……。』
そういうことか。
「ごめんね…私、何も知らなくて。」
『ういには、言えなかった。でも知ってほしかった。』
「……じゃあ、私の話も、聞いて…?」
『うん。』
思い出すだけで、涙が出る話。
私は琉翔の胸に顔を埋めて、ぎゅっと彼を抱きしめた。琉翔もそれに応えてくれて、私を優しく包んだ。温かくて、心地良い。少しタバコ臭い。
「前に付き合ってた人に、ね…襲われたの。」
私を包む琉翔の腕に、少し力が入った。
「正確には付き合う前…か。2人でご飯食べたり、カラオケ行く親友だったんだ…けど、向こうはそうじゃなかったみたいで……カラオケで襲われたの。」
『うん。』
「初めてだった……痛かったし怖かった…。」
『うん。』
琉翔は、泣いていた。私も泣いていた。
「だからその怖い思い出、琉翔に…塗り替えてほしくて…。」
今までの過去のこと、怖かったことつらかったこと、全部、琉翔と塗り替えて生きたい。これからの人生を、琉翔と、過去を乗り越えて生きていきたい。
ただ、まだ、どうしたらそれができるのか、方法は思い付かなくて。空回り。
『そうか……そうだよね、僕は逃げてただけなんだ。』
「ん?」
『こんなにも、憂汰はそれと向き合おうってしてるのにさ、僕はそれから逃げてばかり。なんか、ういから教えてもらっちゃったね。』
涙を拭って、2人で笑いあった。そして、そのまま琉翔に服を脱がされて、初めての愛し合う時間に入った。

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