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parallel…狂乱のヴァンパイア⑧…エス

しおりをはさむ

テーマ:小説 > 短編

2016/09/22 13:16:43

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……




夜空を舞う1枚の花びら

何処から落ちて来たのか
優雅にその躰を翻しては
誰の手に降りようかと
品定めしているかのごとく
舞っていた……






フッと不意に頬に触れた
左の瞼が無意識に瞑った
周りの人間は足を停める
眩い月の光に照らされて
サラサラのストレートの短髪は
銀色に輝くようにも見えていた
その髪を掻き分けるように
差し入れられた長く白い指



「…バラだな」
『薔薇?』


そこに立っていたのは

春斗とシドだった


2人珍しく夜の繁華街にいる


『人が多くて……ウザい』
春斗がボソッと文句を言う

「人?ゴミじゃなかったのか……」
シドが真顔で呟く



2人はお互い顔を見つめあい
無言のまま、また歩き出した


『消したらダメだからね💧』

「我慢してやるョ」



2人はあるビルを目指していた


















この薔薇は紫紅様の薔薇だ


ぼやけた意識のなかで香りだけが
頭の中に残っていた。。。

でも、何かおかし い


その何かがわからなくて
少し気持ち悪かったが
夏菜に口づけた女も、男達も
部屋から姿を消しているのに気づく


「うっ……身体……おもっ?重い」



夏菜が重い身体を少しずつ慣らして行くと
扉の近くにその様を足を組んでみている
あのハルという男がいた。

「たいへんそうだね?手伝う?」
『……ハァハァ、い、いらないわよ!』


ふぅーっと、一呼吸ついて
息を整えるとハルに向かって
『あんた!何なの?何したのょ!』



「もうすぐお迎えがくるよ。心配ないよ」


『はぁ?』



夏菜は意味がさっぱりわからない

あの女性は
あの男達は



床一面をうめつくしている砂が
その答えなのだろうか…
夏菜とハル以外は全て、砂と化したのだろうか



身体がなかなかいうことをきかない
まるで意識だけが別の身体に
掘りこまれた様に夏菜の意思と身体は
繋がりにくい気がしていた



(私の顔忘れたの?)


耳に響いた声は聞き覚えがある


ハッと目の前のハルを見た



『あっ!………………花っ』




ドアが開くと同時にハルは消えた

代わりに現れたのは
安心以外の何物でもない春斗だった


「夏菜!大丈夫っ?」

『春っ…斗ぉー、お、おっ……』

「え?」

『重いっ………』





崩れ落ちる夏菜を
しっかりと抱きとめた春斗



「!?っ、夏菜?」




夏菜の違和感にすぐ気づく


シドは部屋中を見渡し、足元の砂を見た

そして夏菜の頬に触れる














遅かったか…










春斗は腕の中の夏菜を
優しく、そして力強く抱きしめていた


手の平にある
1枚の花びらとともに………………







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