春を愛する人

【2016.7.11完結】自称ひとりぼっちが、ふたりぼっちになるまでの記録。

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2016/05/31 21:02:21

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私が「解禁」したことは、女の子達の間にはすぐに広まった。

おそらく万年フリーのあのお客様を始めとした、フリーでついたお客様経由だと思う。

そうでなくても、良くない噂ほどすぐに広まるものだ。

もともと女の子達とは距離を置いていた私は、それで特別困ったことはなかった。


ただ…いくら「触らせてる方が楽」とはいえ、接客業だしストレスはそれなりに溜まる。

仕事なんだから、お金のためなんだからと割り切ってるつもりでいても、時々自己嫌悪に押し潰されそうだった。


だけど、こっちに出て来てからまともに誰とも話していない。

店のスタッフや女の子とは、事務的なやり取りだけ。

お客様とは、営業トーク。

友達なんて、ひとりもいない。

誰かとたわいない話をするなんて、もう随分ご無沙汰。

1人が気楽だとずっと思って来たけど、やっぱり淋しいもんだなと思い始めた。


借金も減り、生活に余裕が出来た。

結局皮肉なことに、淋しさを感じる余裕が出来たことで、淋しさに負けてしまった。

私は、新しく入って来る子や体入の子に、以前より積極的に声をかける様になった。

新人さんならお互い先入観もないし、既に知ってる子達よりもスムーズに仲良くなれると思ったから。


それに、店に入りたての頃。

私自身、女の子達に声をかけてもらえたのは嬉しかった。

当初は本当に借金返済のことしか考えていなかったから、交際費が嵩む気がして、深く仲良くならない様にしてきたけど…

思えば本当はきっと、最初から淋しかったのだ。

それを、見ない様にして来ただけ。


そうして、何人かの子とよく話す様になった。

その中でも一番仲良くなったのは、彩乃ちゃん。

彩乃ちゃんは私の1つ下だったけど、私より夜の仕事歴が長く、そして大のホスト好きだった。

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