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風俗を辞めて。その3別離編1

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2016/05/16 10:39:28

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その日。
私は社長に連絡を入れ、
ユウキくんと大事な話があるから、
来るのを遠慮して欲しいと頼んだ。
社長は何かを察したらしいが、
余計なことは何も言わず、電話を切った。

ユウキくんは、まだ眠っていたので、
私は久しぶりにキッチンに立ち、
朝食を作った。
朝食と言っても、包丁が隠されている為、
トーストと目玉焼き、サラダと
コーンスープといった、簡単なものしか
作れなかったが。

丁度、作り終えたあたりで、
ユウキくんが起きてきた。

『あれ?美羽、ジジィは?』
ユウキくんが、不思議そうな顔をして
聞いた。

『あのね、私、今日、すっごく調子が
いいの。でね、久々に料理したくて
社長に来てもらうの断っちゃった』
私の言葉に、ユウキくんは、とても
嬉しそうに笑った。

『こんなに元気そうな美羽を見るのも、
美羽の手料理も久しぶり!
今日は、いい日だ!』
喜ぶユウキくんに、胸が痛む。

他愛もない話をしながら、朝食を食べる。
本当に久しぶりの幸せな時間だった。
この時間が、ずっと続けばいいのに……
私は、今にも泣きそうになるのを
グッと堪えた。

『ユウキくん。今まで、こんな私の
面倒を見てくれて、本当にありがとう。
何のお返しも出来なくて、ごめんね』
私の言葉に、ユウキくんは困惑の表情を
浮かべた。

『どうしたの、急に』

『うん。今まで、ちゃんとお礼言った事
なかったから』

『お礼なんて……美羽が元気になったら、
たっぷり恩返ししてもらうよ』
ユウキくんが冗談交じりに言って笑った。

『ごめんね、ユウキくん。私の出来る
恩返しは1つしかないの。
それは、ユウキくんを自由にして
あげること。ほんとに…今まで…
ありがとう…』
堪えていた涙が一気に溢れ出した。

『何だよそれ……俺と別れるってこと!?
俺が、いつ美羽から離れて自由に
なりたいなんて言った!?
俺は絶対に嫌だからな。美羽を
自由になんてしてやらない』
ユウキくんが、素直に別れてくれるとは
最初から思ってなかった。
私は泣きながら、ユウキくんに言った。

『別れるっていっても一時的に…だよ。
私ね、専門の施設に入ろうと
思ってるの。そこで、ちゃんと
病気治したら、ユウキくんのところに
帰って来る。私、病気のままじゃ
ユウキくんと一緒にはいられない……』

『施設って、どこの何ていう施設?』
ユウキくんが、鋭い声で聞いた。

『それは言えない。私は1人で病気と
向き合いたいから……』

ユウキくん、お願い!納得して!
じゃないと、私………
私は心で叫んだ。

『駄目だ!俺から離れるなんて、
許さない!』
大声で叫ぶユウキくんに、私も叫んだ。

『ユウキくんは、私の病気が
治らなくてもいいの!?私は、自分の
病気を治したい!』

『何で美羽は、1人で背負い込もうと
するんだよ!俺の存在は邪魔!?』

『違う!私は自分が怖いの!これ以上
ユウキくんを傷つけたくない!
お願い!分かってよ!』
私は号泣した。私だって、ユウキくんと
別れたくなんかない。だけど、もう限界だ。

言い争いは延々と続き、
私は疲れ果てた。駄目だ……これじゃ
ユウキくんは永遠に納得なんかしない。
私は、一旦、引く事にした。

『分かった。これからも、ユウキくんと
頑張ってみる。ごめんね』
ユウキくんは、まだ疑わしい様子で、

『本当だな?もう、馬鹿なこと
言わないって約束するな?』
と、念を押した。私は黙って頷いた。

『ごめん、ユウキくん。私、久しぶりに
凄く頭が痛くなっちゃった。
少し寝てもいい?』
本当に、酷い頭痛がした。

『勿論。ゆっくり眠って。無理させて
ごめんな』
ユウキくんの優しさが、痛かった。

私は寝室にこもって、ユウキくんに
手紙を書いた。


「ユウキくんへ
ユウキくん、改めて、今までありがとう。
本当に本当にありがとう。
どれだけお礼を言っても足りないくらい、
感謝しています。
病気の事だけじゃなく、ユウキくんには
色んな事で助けてもらったね。
私は助けてもらうばっかりで、
ユウキくんに何もしてあげられなかった。
ごめんね。本当にごめんね。

ユウキくんと出会って、
私は心から幸せでした。
出来れば、ずっと一緒にいたかった。
こんな形で別れたくなかった。
でもね。私は、もう限界なの。
私は自分が、自分の病気が、
怖くて仕方ない。
ユウキくんの傍にいるのが怖い。

ユウキくん。
私の事は、出来れば早く忘れて下さい。
そして、誰よりも幸せになってね。

ユウキくん。
大好きだったよ。ううん、今でも大好き。
でも、だから、お別れする。
私の事は探さないで下さい。
お互い、辛い事になるだけだから。

ユウキくんに貰ったネックレスは
持っていく。ごめんね。
私の荷物は、全部捨てて下さい。
面倒かけて、ごめんね。

ユウキくんの幸せを、遠くから
願っています。
お仕事頑張りすぎないでね。
体には、くれぐれも気を付けて。
本当に、今までありがとう。
さようなら。

美羽」


私は、ボロボロ涙を零しながら、
嗚咽が洩れないように、
歯を食いしばって手紙を書いた。
涙で文字が霞んだ。
私の精一杯の、さよなら。

ようやく書き終わった手紙を
枕の下に隠して、私は薬を飲んで眠った。

翌日。
ユウキくんが、腕の傷の消毒をしに
病院へ行った。
私は大急ぎでスーツケースに
必要な物を詰め込み、ユウキくんへの
手紙をテーブルに置いて、
ユウキくんと暮らした家を後にした。
ポストに鍵を落とす時、堪えきれず
涙が零れた。


スーツケースを引っ張りながら、
私は社長に電話をかけた。
こんな状態で頼れる人は、社長しか
思いつかなかった。

『もしもし、美羽ちゃん?』
社長の声を聞いた途端、堪えていた涙が
一気に溢れ出した。

『社長、私………』

『ユウキくんと別れた?』
私の言葉を先読みして、社長が言った。

『はい……今、家を出ました……』

『すぐ迎えに行く。美羽ちゃん今どこ?』

『○○駅のそばです……』

『15分待ってて』
そう言って、社長は電話を切った。
私は人目もはばからず、泣きながら
社長が来るのを待った。



今回は、ここまでです。
書きながら、涙ボロボロで困りました😢

byナギサ

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コメント4

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  1. 美羽さん(88歳)ID:3955511・05/16

    ナンシーさ~ん(;ω;)
    温かいコメント、
    ありがとうございますっ!
    涙が、またボロボロ出ました
    .˚‧º·(ฅдฅ。)‧º·˚.

    ナンシーさんも、病気の経験者
    なんですね……
    本当に、病気は怖いです……
    自分が自分でなくなってしまう……

    私が今の幸せを掴むまで、本当に
    色々ありました。

    辛い話を理解して読んで下さって
    ありがとうございます!
    はい、マイペースで更新して
    いきますので、これからも
    お付き合い、よろしくですっ*˙︶˙*)ノ"♡

  2. ナンシーさん(37歳)ID:3955069・05/16

    ナギサさん…ユウキ君の幸せの為の決断
    とても辛過ぎる…
    涙止まらなすぎる…(┯_┯)

    ナギサさんが、ここまで来るのに
    本当に本当に沢山の事があったん
    だね。
    病気はね、本当に怖いよ。
    あたしも、経験者だからよく分かる。

    本当にさ、偉いぞ美羽ちゃん!って
    その頃にギュッとしてあげたかった!

    辛い話、頑張ってくれてありがとう。

    これからもマイペースで体調考えな
    がら、更新してくれるの、楽しみに
    してるよ(*´︶`*).。.:*♡

  3. 美羽さん(88歳)ID:3952634・05/16

    サンドラさん😢
    あの時の私は、本当に自分が怖くて
    ユウキくんを守るには、
    離れるしかないって思い込んでました。
    病気の辛さ、分かってくれて
    ありがたいです。

    でも、私、ちゃんと幸せになりますから
    これからも見守っていて下さい
    *˙︶˙*)ノ"♡

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